あなたは「居る」の正しい尊敬語が分からず困ったことはありませんか?結論、「居る」の尊敬語は「いらっしゃる」です。この記事を読むことで、ビジネスシーンで恥ずかしい思いをせずに正しい敬語表現が使えるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
1.「居る」の尊敬語の基本を理解する

「居る」の尊敬語は「いらっしゃる」が基本
「居る」の尊敬語として最も一般的に使われるのが「いらっしゃる」です。
この表現は、目上の人や取引先の方がその場所に存在していることを敬って表現する際に使います。
ビジネスシーンでは、電話対応や来客対応など、さまざまな場面で頻繁に使用される重要な敬語表現です。
たとえば、取引先から電話がかかってきて担当者を呼び出す際に「○○様はいらっしゃいますか?」と尋ねるのが正しい使い方になります。
「いらっしゃる」に丁寧語の「ます」を付けて「いらっしゃいます」とすることで、より丁寧な印象を与えることができます。
この表現は、相手を高めて敬意を示す尊敬語であることをしっかりと理解しておきましょう。
「おいでになる」も尊敬語として使える
「いらっしゃる」以外にも、「おいでになる」という尊敬語表現があります。
この表現も相手の存在を敬って表現する際に使用できる正しい尊敬語です。
ただし、「おいでになる」は「居る」だけでなく「行く」「来る」の尊敬語としても使われるため、文脈によっては意味が曖昧になる可能性があります。
そのため、ビジネスシーンでは「いらっしゃる」を使用する方が明確で一般的とされています。
「おいでになる」は、やや口語的な響きがあるため、文書やフォーマルな場面では「いらっしゃる」の方が適切です。
使い分けとしては、会話の中でカジュアルダウンしたい場合に「おいでになる」を使うと良いでしょう。
尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いとは
敬語には大きく分けて尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類があります。
尊敬語は、相手の行為や状態を高めて表現する敬語で、相手に対して敬意を示す際に使います。
謙譲語は、自分の行為をへりくだって表現することで、相手を相対的に高める敬語です。
丁寧語は、「です」「ます」「ございます」などを付けて、丁寧に表現する敬語で、相手との関係性に関わらず使用できます。
「居る」の場合、尊敬語は「いらっしゃる」、謙譲語は「おる」、丁寧語は「います」となります。
この3つの使い分けを正しく理解することが、ビジネスシーンで恥ずかしい思いをしないための重要なポイントです。
「いらっしゃる」は「行く」「来る」の尊敬語でもある
「いらっしゃる」は「居る」の尊敬語であると同時に、「行く」「来る」の尊敬語でもあるという特徴があります。
この多義性により、文脈によっては意味が曖昧になる場合があります。
たとえば、「上司がいらっしゃいました」という表現は「①上司がいました」「②上司が来ました」のどちらの意味にも取れます。
そのため、意味を明確にする必要がある場合は、前後の言葉や文脈を工夫することが大切です。
「すでに会議室にいらっしゃいます」「先ほどご到着されていらっしゃいます」のように、状況を示す言葉を追加すると良いでしょう。
ビジネスシーンでは、誤解を招かないように、状況に応じた適切な表現を心がける必要があります。
2.「居る」の尊敬語の正しい使い方

ビジネスシーンで使える基本フレーズ
ビジネスシーンで最もよく使われる基本フレーズをご紹介します。
「○○様はいらっしゃいますか?」は、取引先や上司の在席を確認する際の定番表現です。
「部長は会議室にいらっしゃいます」のように、目上の人の居場所を伝える際にも使います。
「明日はオフィスにいらっしゃいますか?」という形で、予定を確認する場合にも活用できます。
また、「先生はいらっしゃいますでしょうか」と尋ねる際には、丁寧すぎる二重敬語に注意が必要です。
これらの基本フレーズを押さえておけば、日常のビジネスシーンで困ることはほとんどありません。
電話対応での正しい表現方法
電話対応では、相手からの問い合わせに対して適切に応答することが重要です。
取引先から「○○さんはいらっしゃいますか?」と聞かれた場合、社内の人間については謙譲語を使う必要があります。
正しくは「○○は現在席を外しております」や「○○はただいま外出しております」と答えます。
「○○はいらっしゃいません」は誤りで、これは社内の人間に尊敬語を使ってしまっている間違った表現です。
逆に、自社から取引先に電話をかけて担当者を呼び出す際は「○○様はいらっしゃいますか?」と尋ねます。
電話対応では、社外の人>社内の人という敬語の優先順位を常に意識することが大切です。
メールや手紙での使い方
メールや手紙などの文書では、より丁寧で正確な表現が求められます。
「弊社にいらっしゃる場合は、事前にご連絡いただければ幸いです」のように、相手の行動を想定して使います。
「○○様はいつ頃いらっしゃいますか?」と予定を確認する際にも使用できます。
「会場に直接いらっしゃる場合は、ロビーでお待ちいただく必要がございます」のように、案内文でも活用されます。
文書では話し言葉と異なり、後から読み返されることを考慮して、より慎重に表現を選ぶ必要があります。
丁寧語の「ます」や「ございます」と組み合わせることで、さらに格調高い文章になります。
社内と社外で使い分けるポイント
敬語の使い分けで最も重要なのが、社内と社外での使い分けです。
社内の人間について社外の人に話す際は、たとえ社長や上司であっても謙譲語を使います。
「弊社の部長は会議室におります」が正しく、「弊社の部長は会議室にいらっしゃいます」は誤りです。
これは、社外の人>社内の人という敬語の優先順位があるためです。
社内の人間に尊敬語を使うと、社外の人よりも社内の人を高めることになり、失礼にあたります。
一方、社内だけの会話では、上司や先輩に対して「部長はいらっしゃいますか?」と尊敬語を使うのが適切です。
3.「おられる」は使っても良いのか

「おられる」に違和感を持つ人が多い理由
「おられる」という表現は、実は多くの人が違和感を感じる表現です。
文化庁の「国語に関する世論調査」では、約3割の人が「おられる」に違和感を感じているという結果が出ています。
NHKの放送現場でも「おられる」は使わないようにしているというデータが公表されています。
違和感の理由は、「おる」が謙譲語であるという認識を持つ人が多いためです。
謙譲語に尊敬の助動詞「られる」を付けた「おられる」は、文法的に矛盾していると感じる人がいるのです。
そのため、ビジネスシーンでは「おられる」よりも「いらっしゃる」を使う方が無難とされています。
関東と関西での解釈の違い
「おられる」に対する感覚には、地域による違いがあることが知られています。
関東地方では、「おる」を謙譲語と認識する人が多く、「おられる」に違和感を持つ傾向があります。
一方、関西地方では、「おる」を一般的な動詞として使用するため、「おられる」も自然な尊敬表現として受け入れられています。
関西弁では「先生おるか?」のように「おる」を日常的に使うため、「おられる」への抵抗感が少ないのです。
広辞苑や大辞林などの主要な国語辞典には「おられる」が尊敬語として掲載されています。
しかし、地域差があることを考慮すると、全国的なビジネスシーンでは「いらっしゃる」を使う方が適切でしょう。
「いらっしゃる」を使う方が無難な理由
結論として、ビジネスシーンでは「いらっしゃる」を使う方が圧倒的に無難です。
「おられる」は文法的には間違いではありませんが、違和感を持つ人が一定数いることが問題です。
相手に不快感や違和感を与える可能性がある表現は、ビジネスシーンでは避けるべきです。
「いらっしゃる」であれば、地域や世代を問わず誰もが自然に受け入れられる表現です。
また、「いらっしゃる」はより丁寧で格式高い印象を与えるため、ビジネスシーンに最適です。
迷ったときは「いらっしゃる」を選ぶことで、コミュニケーションを円滑に進めることができます。
4.よくある間違いと注意点

二重敬語「いらっしゃられる」は誤り
よくある間違いの一つが、二重敬語「いらっしゃられる」です。
「いらっしゃる」は既に尊敬語なので、さらに尊敬の助動詞「られる」を付ける必要はありません。
「部長はいらっしゃられますか?」は誤りで、正しくは「部長はいらっしゃいますか?」です。
同様に「おいでになられる」も二重敬語で、「おいでになる」が正しい表現です。
敬意を示そうとして過剰に敬語を重ねてしまうと、かえって不自然な印象を与えてしまいます。
基本形を正しく使うことが、最も適切で自然な敬語表現につながります。
「おる」は謙譲語であり尊敬語ではない
「おる」は自分をへりくだって表現する謙譲語であり、決して尊敬語ではありません。
「私は今日は6時まで社におります」のように、自分の行為について使うのが正しい使い方です。
「部長はおられますか?」という表現は、地域によっては使われますが、標準的なビジネス敬語としては不適切です。
目上の人について述べる際には、尊敬語の「いらっしゃる」を使う必要があります。
「おる」を目上の人に使ってしまうと、相手を低く見ているという印象を与えかねません。
自分の行為には謙譲語、相手の行為には尊敬語という基本原則を守りましょう。
「います」を目上の人に使うのは失礼
「います」は丁寧語であり、目上の人や取引先に対して使うには不十分です。
「○○様はいますか?」という表現は、尊敬の意味が含まれていないため失礼にあたります。
正しくは「○○様はいらっしゃいますか?」と尊敬語を使う必要があります。
「います」は同僚や後輩など、対等または目下の関係で使用するのが適切です。
ビジネスシーンでは、相手との関係性を常に意識して、適切な敬語レベルを選ぶことが重要です。
丁寧語だけでは敬意が不足する場面では、必ず尊敬語や謙譲語を使い分けましょう。
上司を社外の人に紹介する際の注意点
最も間違いやすいのが、社外の人に対して社内の上司を紹介する場面です。
顧客が上司を訪ねてきたときに「○○部長は会議室にいらっしゃいます」と言うのは誤りです。
社外の人の前では、たとえ社長や部長であっても謙譲語を使い「○○は会議室におります」と表現します。
これは、社外の人>社内の人という敬語の優先順位があるためです。
社内の人間に尊敬語を使うと、その人を社外の人よりも高く扱うことになり、大変失礼な表現になります。
この使い分けは、ビジネスマナーの基本中の基本として、しっかりと身につけておく必要があります。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 「居る」の尊敬語は「いらっしゃる」が基本で、ビジネスシーンで最も使われる
- 「おいでになる」も尊敬語だが、「いらっしゃる」の方が明確で一般的
- 尊敬語は相手を高める、謙譲語は自分をへりくだる、丁寧語は「です・ます」を付ける
- 「おられる」は地域差があり、ビジネスでは「いらっしゃる」が無難
- 「いらっしゃられる」「おいでになられる」は二重敬語で誤り
- 「おる」は謙譲語であり、目上の人には使えない
- 「います」は丁寧語で、目上の人には尊敬語を使う必要がある
- 社外の人に社内の上司を紹介する際は謙譲語を使う
- 電話対応では「社外の人>社内の人」の優先順位を意識する
- 迷ったときは「いらっしゃる」を選べば間違いない
正しい敬語表現を身につけることで、ビジネスシーンでの信頼関係を築くことができます。最初は難しく感じるかもしれませんが、意識して使い続けることで自然に使えるようになりますよ。ぜひ今日から実践してみてください。
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