あなたは「履歴書を面接に持参してください」と言われて、どうやって持って行けばいいのか迷ったことはありませんか?
結論、履歴書はクリアファイルに入れてから封筒に収納し、汚れや折れを防いで持参するのが正しいマナーです。
この記事を読むことで履歴書を持って行く際の準備から渡し方まで、すべてのステップがわかるようになりますよ。
ぜひ最後まで読んでください。
1.履歴書を持って行くための事前準備

必要な物品を揃える(封筒・クリアファイル・筆記用具)
履歴書を企業に持参する際には、事前に必要な物品を揃えることが大切です。
白い封筒は角形2号サイズ(240mm×332mm)を選び、A4サイズの履歴書を折らずに入れられるようにします。
無色透明のクリアファイルも必要で、必ず未使用の新しいものを用意してください。
企業のロゴや色がついたクリアファイルは避け、シンプルで清潔感のあるものを選びましょう。
また、封筒に記入するための赤い油性ペンと黒い油性ペン、定規も準備しておくと便利です。
水性ペンは雨で濡れるとにじむ可能性があるため、必ず油性のものを使用してください。
封筒のサイズと色の選び方
履歴書を入れる封筒は、サイズと色が非常に重要です。
サイズは角形2号(240mm×332mm)が最も一般的で、A4サイズの履歴書やクリアファイルをゆとりを持って入れることができます。
角形A4号(228mm×312mm)でも問題ありませんが、クリアファイルがギリギリ入る大きさのため、複数の書類を同封する場合は角形2号が安心です。
封筒の色は必ず白色を選びましょう。
茶色の封筒は社内の一般的な書類に使われることが多く、重要な応募書類が他の郵便物に紛れてしまう恐れがあります。
白い封筒を使うことで、採用担当者に「丁寧に準備している」という印象を与えることができます。
クリアファイルは無色透明で未使用品を用意する
履歴書を保護するクリアファイルは、必ず無色透明で未使用のものを選んでください。
企業のロゴや販促用のクリアファイル、色つきのクリアファイルは使用しないようにしましょう。
クリアファイルのサイズはA4サイズ用が標準で、B5サイズの履歴書でもA4クリアファイルを使うのが一般的です。
さらに、履歴書を封筒に入れて持ち運ぶ際には、封筒自体を別のクリアファイル2枚で上下から挟むと、封筒が汚れたり折れたりするのを防げます。
雨天の場合は、さらにビニール袋で包むなど、天候に応じた対策も検討してください。
履歴書の折り方と入れ方の基本ルール
履歴書は二つ折りまでが基本で、三つ折りは避けてください。
市販の履歴書は見開きでA3サイズまたはB4サイズになっており、元々ついている折り目で二つ折りにすればA4サイズまたはB5サイズになります。
自分でパソコンで作成した履歴書も、A3またはB4サイズで印刷して真ん中で二つ折りにするのが理想的です。
三つ折りにすると折り目が多くなり、見栄えが悪くなるだけでなく、折り目の上に重要な情報が重なって読みづらくなる可能性があります。
クリアファイルに入れる際は、履歴書の記載面(顔写真がある面)を外側にして入れましょう。
2.封筒の正しい書き方とマナー

表面の「履歴書在中」の書き方と位置
封筒の表面には、左下に赤字で「履歴書在中」と記入します。
文字の大きさは目立つように書き、定規を使って周りを四角く囲むことで、より視認性が高まります。
この表記があることで、企業に届いた際に採用関連の重要書類であることが一目でわかり、速やかに担当者の元へ届けられます。
手書きが苦手な方は、文房具店や100円ショップで販売されている「履歴書在中」のスタンプを利用するのも良い方法です。
職務経歴書も同封している場合は「履歴書在中」のままで問題ありませんが、履歴書が含まれていれば通常はこの表記で対応できます。
裏面に記載する情報(住所・氏名・郵便番号)
封筒の裏面には、自分の郵便番号・住所・氏名を必ず記入してください。
記入する位置は封筒の左下部分で、郵便番号から始めて住所、氏名の順に書きます。
都道府県名から省略せずに記載し、マンション名や部屋番号まで正確に書くことが重要です。
採用担当者は複数の応募者から履歴書を受け取っているため、封筒を見て誰の書類か分かるようにしておく必要があります。
文字は表面よりもやや小さめに書くとバランスが良くなります。
封筒の紙が薄い場合は、ペンが裏に透けないように封筒の中に紙を入れてから書くと安心です。
持参する場合は宛名が不要な理由
履歴書を持参する場合、封筒の表面に宛名を書く必要はありません。
郵送の場合は郵便配達のために住所や宛名が必要ですが、持参する場合は当事者同士が直接やりとりするため、「誰から誰へ渡すか」がお互いにわかっています。
そのため、郵便番号や企業の住所、宛名などの記載は不要です。
ただし、封筒の表面左下の「履歴書在中」と裏面の自分の情報は必ず記入してください。
これにより、受付で預かった後でも誰の書類か明確になります。
封筒に封をしない理由とその例外
履歴書を持参する場合、封筒には封をしません。
これは、採用担当者や面接官がその場ですぐに履歴書を確認できるようにするためです。
封をしてしまうと、相手に封を開ける手間をかけさせてしまい、スムーズな面接進行の妨げになります。
そのため、のり付けはせず、取り出しやすい状態にしておくのがマナーです。
ただし、受付で預ける可能性がある場合や、企業から特別な指示があった場合は例外的に封をすることもあります。
その場合は、のり付けした後に封じ目に「〆」マークを書くことを忘れないでください。
3.履歴書の梱包方法と持ち運び方

書類をクリアファイルに挟む正しい順番
複数の書類を提出する場合、クリアファイルに入れる順番が重要です。
上から順に「履歴書→職務経歴書→その他の応募書類」という順番で重ねます。
履歴書が一番上にくることで、採用担当者が最初に確認すべき書類にすぐアクセスできます。
履歴書は顔写真がある面を上にして、名前や写真が見えるようにしてください。
すべての書類の表裏と上下を揃えることで、統一感が生まれ、丁寧な印象を与えることができます。
書類が複数枚ある場合は、ゼムクリップで留めてからクリアファイルに入れると、バラバラにならずに済みます。
封筒への入れ方と向きの注意点
書類をクリアファイルに挟んだら、それを封筒に入れます。
封筒に入れる際の向きは、封筒の表面(「履歴書在中」と書いた面)と履歴書の顔写真がある面が同じ向きになるようにします。
つまり、封筒を表向きに置いたとき、中の履歴書も表向きになっているということです。
封筒と書類の上下も揃えることを忘れないでください。
これにより、相手が封筒から書類を取り出したときに、すぐに正しい向きで読み始めることができます。
クリアファイルは封筒にちょうど収まるサイズを選び、無理に押し込まないようにしましょう。
カバンへの収納位置とすぐ取り出せる工夫
履歴書を入れた封筒は、カバンの中ですぐに取り出せる位置に入れておくことが重要です。
カバンにサイドポケットがある場合は、そこに入れておくと取り出しがスムーズです。
受付や面接官から「履歴書をお願いします」と言われたときに、もたつくと良い印象を与えません。
カバンの中身は整理整頓し、履歴書が他の荷物に圧迫されないようにスペースを確保してください。
A4サイズの書類が余裕で入る大きめのビジネスバッグを使うのがおすすめです。
面接会場に案内されたら、カバンから封筒を出して手元に置いておくと、提出を求められたときに即座に対応できます。
雨天時や移動中の汚れ・折れ対策
雨の日や悪天候の場合は、履歴書を入れた封筒をさらに保護する対策が必要です。
封筒をクリアファイル2枚で上下から挟むことで、基本的な汚れや折れを防ぐことができます。
雨が予想される場合は、ビニール袋やジップロックに入れてから持ち運ぶと安心です。
濡れた傘や飲み物のペットボトルなどを履歴書の近くに入れないように注意してください。
冷たい飲み物の結露で封筒が湿ってしまったというケースは意外と多いものです。
カバンの中は履歴書専用のスペースを作り、他の荷物と分けて管理することで、移動中のトラブルを防ぐことができます。
4.シーン別の履歴書の渡し方マナー

受付で提出する場合の渡し方
受付で履歴書を提出する場合は、封筒に入れたままの状態で渡します。
受付の方は採用担当者ではないため、その場で履歴書の中身を確認するわけではありません。
両手で封筒を持ち、封筒の表面を上にして、文字が相手から読める向きで差し出してください。
渡す際は「お世話になります。○○と申します。こちら、履歴書です」と明確に伝えましょう。
声は小さすぎず、はっきりとした口調で話すことが大切です。
受付で預ける場合でも、ビジネスパーソンとしての振る舞いを見られている可能性があるため、丁寧な対応を心がけてください。
面接官に直接手渡す場合の渡し方
面接官に直接手渡す場合は、封筒から履歴書の入ったクリアファイルを取り出して渡します。
封筒ごと渡してしまうと、面接官に封筒から取り出す手間をかけさせてしまうためです。
渡し方の手順は次のとおりです。
まず、封筒から履歴書の入ったクリアファイルを取り出します。
次に、クリアファイルの上に封筒を重ねて、両手で持ちます。
そして、面接官から見て文字が読める正しい向きで差し出してください。
このとき、「本日はよろしくお願いいたします。履歴書をお持ちしました」などと一言添えると丁寧です。
封筒は渡さず、履歴書の入ったクリアファイルのみを渡す場合もありますが、上記の方法が最も一般的です。
履歴書を渡すタイミングと言葉遣い
履歴書を渡すタイミングは、面接官から提出を求められたときが基本です。
企業によっては、面接室に入って挨拶を終えた直後に「履歴書をお願いします」と言われることもあります。
持参するよう連絡があったにもかかわらず提出を求められない場合は、面接の最後に確認しましょう。
「恐れ入ります、履歴書をお持ちしたのですが、お渡ししてよろしいでしょうか」と尋ねるのが適切です。
言葉遣いは丁寧語を使い、「お忙しいところ恐れ入ります」「お時間をいただきありがとうございます」など、相手への配慮を示す表現を取り入れましょう。
担当者から質問があれば、簡潔に答え、必要に応じてメモを取る姿勢も評価されます。
両手で渡す際の正しい向きと姿勢
履歴書を渡す際は、必ず両手で持って差し出します。
片手で渡すのは失礼にあたるため、必ず両手を使いましょう。
向きは非常に重要で、相手から見て文字が正しく読める向きにすることが基本です。
自分から見て逆さまになっていても、相手から見て正しい向きであればそれが正解です。
姿勢は背筋を伸ばし、相手の目を見て渡すようにしてください。
お辞儀をしながら渡すのではなく、先にお辞儀をしてから書類を渡すか、書類を渡した後にお辞儀をするのがスマートです。
受け取ってもらったら、「よろしくお願いいたします」と一礼して、着席の指示を待ちましょう。
まとめ
履歴書の持って行き方について、重要なポイントをまとめます。
- 履歴書は必ずクリアファイルに挟んでから白い封筒(角形2号)に入れて持参する
- 封筒の表面左下に赤字で「履歴書在中」と書き、裏面に自分の住所・氏名を記載する
- 持参する場合は封筒に宛名を書く必要はなく、封もしない
- 書類をクリアファイルに入れる順番は上から「履歴書→職務経歴書→その他」
- カバンの中ですぐに取り出せる位置に履歴書を入れておく
- 受付で渡す場合は封筒ごと、面接官に渡す場合は封筒から出してクリアファイルごと渡す
- 両手で相手が読める向きにして渡し、丁寧な言葉遣いを心がける
- 雨天時はビニール袋で保護するなど、天候に応じた対策をする
履歴書の持って行き方は、あなたのビジネスマナーと準備の丁寧さを示す重要な要素です。
この記事で紹介したポイントを実践すれば、面接官に好印象を与えることができます。
しっかりと準備をして、自信を持って面接に臨んでください。
関連サイト
厚生労働省 – 就職・転職支援
