あなたは「大学在学中の最終学歴ってどう書けばいいの?」と悩んでいませんか?結論、就職活動では「卒業見込み」と記載するのが正解です。この記事を読むことで、最終学歴の正しい意味や履歴書への具体的な書き方がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
1.最終学歴「大学在学中」の基本知識

最終学歴とは何か?最後の学歴ではない理由
最終学歴とは、実は「最後に通った学校」ではありません。
正しくは「これまで通った学校の中で、最も教育水準が高い学校を卒業・修了した経歴」のことを指します。
たとえば、大学を卒業した後に専門学校に進学した場合、時系列では専門学校が最後になりますが、最終学歴は「大学卒業」となります。
これは教育機関に明確な順位が存在するためです。
教育機関の順位は高い方から「大学院博士課程→大学院修士課程→大学→専門学校・短期大学→高等専門学校→高等学校→中学校」となっています。
また、最終学歴として認められるのは、文部科学省に認可を受けた学校法人のみです。
予備校やフリースクール、職業訓練校、語学学校などは公的な教育機関として認可を受けていないため、学歴欄に記載することはできません。
大学在学中の最終学歴はどこになるのか
大学在学中の場合、まだ大学を卒業していないため、現時点での最終学歴は「高等学校卒業」となります。
しかし、就職活動で企業に提出する履歴書においては、入社時までに大学を卒業する見込みがあれば「大学卒業見込み」と記載することができます。
重要なのは、「卒業見込み」と記載できるのは、卒業に必要な単位を取得できる見通しが立っている場合のみという点です。
一般的には、大学3年生までに必修単位のほとんどを取得しており、4年生の間に残りの単位を取得できる状態であれば「卒業見込み」と記載できます。
大学や学部によっては「必要単位の3/4以上を取得していれば卒業見込みと記載可能」などのルールが定められている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
「在学中」「卒業見込み」「卒業予定」の違い
履歴書に使う表現として「在学中」「卒業見込み」「卒業予定」の3つがありますが、それぞれ意味と使用場面が異なります。
「在学中」は、現在学校に在籍している状態を示す言葉です。
これはアルバイトやインターンシップに応募する際、または大学1〜2年生がまだ卒業の見通しが立っていない段階で使用します。
「卒業見込み」は、卒業に必要な条件を満たしており、入社日までに確実に卒業できる見込みがある場合に使用する表現です。
主に大学3〜4年生が就職活動で履歴書を提出する際に使用します。
企業は学生が年度内に卒業し、翌年度に問題なく入社できることを前提に採用活動を行っているため、「卒業見込み」という確実性のある表現が求められます。
「卒業予定」は、「卒業の見通しは立ったがまだ確定ではない」というニュアンスを含んだ表現です。
就職活動では「卒業見込み」の方が確実性が高いため、企業に不安を与えないように「卒業見込み」を使用することが推奨されます。
2.履歴書への正しい書き方

就職活動では「卒業見込み」と書くのが正解
就職活動で企業に提出する履歴書には、必ず「卒業見込み」と記載してください。
「在学中」と書いてしまうと、いつ卒業できるのかが不明確になり、企業側が採用をためらう原因となります。
具体的な記載例は以下の通りです。
「令和6年3月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み」
日付には卒業予定の年月を記載し、大学名・学部名・学科名を省略せず正式名称で書きます。
専攻やゼミなど、応募する仕事との関連性が高い場合は、それらも併せて記載することで評価につながる可能性があります。
表記は「卒業見込」ではなく「卒業見込み」が正しい形です。
細かい点ですが、マナーとして正しい書き方を意識しましょう。
また、履歴書全体で西暦と和暦を統一することも重要です。
履歴書にあらかじめ印字されている日付欄に合わせるか、自分で書きやすい方を選び、学歴欄・職歴欄・資格欄すべてで統一してください。
アルバイトやインターンでは「在学中」でOK
アルバイトやインターンシップに応募する際の履歴書には「在学中」と記載します。
これらは学生生活と並行して行うものであり、大学を卒業して社会人になることを前提としていないためです。
記載例は以下の通りです。
「令和5年2月 ○○大学○○学部○○学科 在学中」
日付には履歴書を提出する現在の年月を記載します。
大学1〜2年生でまだ卒業の見通しが立っていない場合も「在学中」を使用してください。
留年の可能性が高い場合や、単位取得状況から卒業が確実でない場合も同様に「在学中」と記載します。
就職活動とアルバイト・インターンでは使い分けが必要という点をしっかり覚えておきましょう。
大学院在学中の場合は「修了見込み」と記載する
大学院に在籍している場合、大学とは異なり「卒業」ではなく「修了」という言葉を使います。
したがって、就職活動で履歴書を提出する際は「修了見込み」と記載してください。
記載例は以下の通りです。
「令和7年3月 ○○大学大学院○○研究科○○専攻 修士課程修了見込み」
大学院には「博士課程前期(修士課程)」と「博士課程後期(博士課程)」があるため、どちらに在籍しているかを明確に記載する必要があります。
博士課程の場合は「博士課程修了見込み」と記載します。
大学院の場合、専攻名が非常に長くなることがありますが、省略せず正式名称で記入してください。
学歴欄の記入ルールと注意点
学歴欄を記入する際には、いくつかの基本的なルールがあります。
まず、学歴は一般的に高等学校卒業から記載します。
中学校卒業から書く場合もありますが、企業から特別な指示がない限り、高校卒業からで問題ありません。
義務教育である小学校・中学校を省略するのが一般的です。
学校名は必ず正式名称で記載してください。
「○○高校」ではなく「○○県立○○高等学校」、「短大」ではなく「短期大学」と書きます。
都立・県立・私立などの区別も省略せず記載しましょう。
学部・学科・コース名まで詳しく書くことも重要です。
単に「○○大学」だけでなく、「○○大学○○学部○○学科○○専攻」まで記載することで、採用担当者に具体的な情報を伝えることができます。
学歴欄は時系列順に記載し、入学と卒業(または卒業見込み)をセットで書きます。
誤字脱字がないか、年月に間違いがないか、提出前に必ず複数回確認してください。
3.パターン別の学歴欄記入例

大学在学中の標準的な書き方
大学在学中で就職活動を行う場合の標準的な記載例を紹介します。
学歴欄の記載例:
平成31年4月 ○○県立○○高等学校 入学
令和2年3月 ○○県立○○高等学校 卒業
令和2年4月 ○○大学○○学部○○学科 入学
令和6年3月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み
高校の入学・卒業から現在在籍している大学の入学、そして卒業見込みまでを時系列で記載します。
大学名だけでなく、学部・学科まで必ず記載してください。
ゼミや研究室に所属している場合、応募職種と関連性が高ければ「○○ゼミ所属」などと追記することも効果的です。
日付は西暦・和暦どちらでも構いませんが、履歴書全体で統一することを忘れないでください。
中退した場合の記載方法と注意点
大学を中退した場合、その事実を履歴書に正直に記載する必要があります。
中退を隠して「卒業」と記載したり、中退の事実を書かなかったりすることは学歴詐称にあたります。
内定取り消しや懲戒解雇の原因となる可能性があるため、絶対に避けてください。
中退した場合の最終学歴は、中退した大学ではなく、その前に卒業した学校になります。
たとえば大学を中退した場合、最終学歴は「高等学校卒業」となります。
学歴欄の記載例(中退理由を書かない場合):
平成31年4月 ○○県立○○高等学校 入学
令和2年3月 ○○県立○○高等学校 卒業
令和2年4月 ○○大学○○学部○○学科 入学
令和4年3月 ○○大学○○学部○○学科 中途退学
「中退」ではなく「中途退学」と正式名称で記載することで、丁寧な印象を与えることができます。
中退理由を記載するかどうかは、理由の内容によって判断してください。
語学留学や起業など前向きな理由、または経済的事情や病気などやむを得ない理由の場合は、中途退学の後にカッコ書きで簡潔に記載することで、マイナスイメージを軽減できます。
記載例(中退理由を書く場合):
令和4年3月 ○○大学○○学部○○学科 中途退学(海外留学のため)
令和4年3月 ○○大学○○学部○○学科 中途退学(家庭の経済的事情のため)
単位不足や意欲低下など、ネガティブな印象を与える理由の場合は、無理に記載する必要はありません。
面接で質問された際に、前向きに説明できるよう準備しておきましょう。
転部・編入・留学経験がある場合の書き方
大学在学中に転部や編入をした場合、その経歴も学歴欄に記載します。
転部の記載例:
令和2年4月 ○○大学○○学部○○学科 入学
令和3年4月 ○○大学△△学部△△学科 転部
令和6年3月 ○○大学△△学部△△学科 卒業見込み
転部した年月と転部先の学部・学科を明記してください。
編入の記載例:
令和2年4月 ○○短期大学○○学科 入学
令和4年3月 ○○短期大学○○学科 卒業
令和4年4月 △△大学△△学部△△学科 編入学
令和6年3月 △△大学△△学部△△学科 卒業見込み
編入前の学校の卒業と、編入先の学校への入学をそれぞれ記載します。
1年以上の正式な海外留学の記載例:
令和2年4月 ○○大学○○学部○○学科 入学
令和3年9月 △△大学(アメリカ合衆国)交換留学
令和4年8月 △△大学(アメリカ合衆国)留学修了
令和6年3月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み
学歴欄に記載できる留学は、基本的に1年以上の長期留学で、正式な学位取得を目的としたものです。
短期留学や語学留学は学歴欄ではなく、自己PR欄などで触れる形が適切です。
休学や留年があった場合の対処法
休学や留年の経験がある場合、その事実を学歴欄にどう書くべきか悩む方もいるでしょう。
結論として、留年については学歴欄に明記する必要はありません。
卒業年度から計算すれば留年の有無は推測できるため、あえて「留年」と書く必要はないのです。
ただし、卒業見込みと記載する場合は、実際に卒業できる見通しが立っていることが前提です。
単位不足で留年が確定している場合は「卒業見込み」ではなく「在学中」と記載してください。
休学の記載例(理由を明記する場合):
令和2年4月 ○○大学○○学部○○学科 入学
令和3年4月 ○○大学○○学部○○学科 休学(病気療養のため)
令和4年4月 ○○大学○○学部○○学科 復学
令和7年3月 ○○大学○○学部○○学科 卒業見込み
休学した場合は、その期間の空白が生まれるため、採用担当者が疑問に思わないよう休学と復学の事実を記載することをおすすめします。
病気療養、留学準備、家庭の事情など、やむを得ない理由であれば簡潔に記載することで理解が得られます。
面接で休学理由について質問される可能性が高いため、休学期間中に何をしていたか、そこから何を学んだかを説明できるように準備しておきましょう。
4.就活で気をつけたい学歴のポイント

卒業証明書や卒業見込み証明書の取得方法
就職活動では、履歴書とは別に「卒業見込み証明書」や「成績証明書」の提出を求められることがあります。
これらは自分で作成する書類ではなく、在籍している大学から発行してもらう公的な証明書です。
卒業見込み証明書は、大学が「この学生は卒業に必要な条件を満たしており、卒業できる見込みがある」ことを証明する書類です。
履歴書に「卒業見込み」と記載していることの裏付けとなります。
証明書の取得方法は大学によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
学内の証明書発行機で申請・発行する方法、窓口で申請書を記入して発行してもらう方法、大学のWebサイトから申請して郵送してもらう方法などです。
証明書の発行には数日から1週間程度かかる場合があるため、企業から提出を求められたら早めに準備してください。
ほとんどの企業が原本の提出を求めるため、併願する企業の数だけ証明書を用意する必要があります。
発行手数料は1通あたり数百円程度が一般的ですが、大学によって異なります。
成績証明書は、これまでに取得した単位や成績の評価が記載された証明書です。
企業によっては卒業見込み証明書と合わせて提出を求められることがあるため、同時に発行しておくと便利です。
学歴詐称にならないための注意点
学歴詐称とは、履歴書に事実と異なる学歴を記載することを指します。
学歴詐称が発覚した場合、内定取り消しや入社後の懲戒解雇の対象となる可能性があります。
最も多い学歴詐称のパターンは、中退したにもかかわらず「卒業」と記載するケースです。
大学を中退した場合、最終学歴は「高校卒業」となりますが、大学への入学と中途退学の事実は必ず学歴欄に記載してください。
中退の事実を書かずに高校卒業までしか記載しない場合も学歴詐称にあたります。
なぜなら、中退したことを隠すことで、その期間に何をしていたのかが不明確になり、経歴に空白が生まれるためです。
また、卒業見込みと記載したものの、実際には単位不足などで卒業できなかった場合も問題となります。
内定後、入社前に卒業証明書の提出を求められた際に卒業できていないことが発覚し、内定取り消しとなるケースがあります。
「卒業見込み」と記載する場合は、本当に卒業できる見通しが立っているか、事前にしっかり確認してください。
学校名や学部名を省略したり、間違って記載したりすることも避けるべきです。
正式名称を確認し、卒業年度や入学年度に誤りがないか、提出前に複数回チェックしましょう。
企業が最終学歴を重視する理由
企業が採用活動で最終学歴を重視する理由はいくつかあります。
まず、学歴は応募者の基礎学力や専門知識のレベルを推測する指標となるためです。
大卒と高卒では、一般的に学んできた内容や期間が異なるため、企業は業務に必要な知識を持っているかどうかの判断材料として学歴を参考にします。
また、企業によっては応募資格に「大卒以上」などの学歴要件を設けている場合があります。
これは業務内容の専門性や、社内の教育体系、給与体系などが学歴によって区分されているためです。
「大卒以上」の求人に応募する場合、「卒業見込み」と記載することで応募資格を満たしていることを示す必要があります。
企業は採用した学生が確実に入社できることを前提に採用活動を行っています。
内定を出した学生が卒業できずに入社できない場合、それまでの採用活動にかかった費用や労力が無駄になってしまいます。
そのため、履歴書に「卒業見込み」と記載されていることで、卒業が確実であることを確認しているのです。
さらに、学歴欄の書き方そのものが、応募者の社会人としての基礎マナーを測る指標にもなっています。
正式名称で記載されているか、誤字脱字はないか、年号は統一されているかなど、細かい点まで丁寧に書かれているかどうかで、応募者の仕事への姿勢を判断する企業もあります。
学歴欄は単なる情報の羅列ではなく、あなたの誠実さや注意深さを伝える重要な要素なのです。
まとめ
最終学歴は大学在学中でも「卒業見込み」と記載できる
就職活動では「在学中」ではなく必ず「卒業見込み」を使う
アルバイトやインターンでは「在学中」を使用する
大学院の場合は「修了見込み」と記載する
中退した場合は「中途退学」と正直に書くことが重要
卒業見込みと書くには単位取得状況を確認する必要がある
学校名は省略せず正式名称で記載する
西暦と和暦は履歴書全体で統一する
卒業見込み証明書は早めに準備しておく
学歴詐称は絶対に避け、事実を正直に記載する
大学在学中の就職活動では、履歴書の書き方一つで第一印象が大きく変わります。この記事で紹介したポイントをしっかり押さえて、自信を持って就職活動に臨んでください。あなたの就活が成功することを心から応援しています!
関連サイト
文部科学省 https://www.mext.go.jp/
