あなたは「経の活用表が覚えられない」と悩んだことはありませんか?結論、経はハ行下二段活用で「へ・へ・ふ・ふる・ふれ・へよ」と活用します。この記事を読むことで経の活用形の見分け方や効率的な覚え方がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
1.経 活用 表とは?基礎知識を理解しよう
経 活用 表の定義と役割
経の活用表とは、古文の動詞「経(ふ)」がどのように形を変えるかを示した一覧表のことです。
古文では、動詞は後ろに続く言葉によって語尾が変化する特徴があります。
この変化のパターンを体系的にまとめたものが活用表であり、古文を正確に読解するために必須の知識となっています。
経の活用表を理解することで、文章中に「経て」「経れば」といった形で出てきたときに、これが動詞「経」の変化形だと即座に判断できるようになります。
古文読解において活用形の判別は基本中の基本であり、入試でも頻繁に問われる重要項目です。
漢文における経の意味と重要性
古文における「経(ふ)」には、主に2つの重要な意味があります。
最も頻出する意味は「時が経つ」「年月が過ぎる」という時間の経過を表す用法です。
例えば「日ごろ経て」という表現は「数日経って」という意味になります。
もう1つの意味は「通る」「通り過ぎる」という場所の移動を表す用法で、「松原を経て行く」のように使われます。
どちらの意味も古文作品に非常によく登場するため、経の活用をマスターすることは古文読解力の向上に直結します。
現代語でも「経過」「経由」といった言葉に残っているように、時間や空間の移動という基本的な概念を表す重要な動詞なのです。
活用表が必要な理由
古文の動詞は現代語と異なり、活用のパターンが9種類もあります。
活用表を使わずに感覚だけで判断しようとすると、似たような形の動詞を混同してしまい、誤訳や文法問題での失点につながってしまいます。
特に「経」は一文字で書かれることが多く、「へ」「ふ」といった仮名だけで表記されることも珍しくありません。
そのため活用表をしっかり頭に入れておかないと、文章中で見かけても動詞「経」だと気づけない可能性があるのです。
また、古文の試験では「この動詞の活用の種類と活用形を答えよ」という形式の問題が頻出します。
活用表を正確に覚えていれば、このような問題に素早く確実に答えられるようになり、得点アップにつながります。
2.経 活用 表の見方と構造

活用表の基本的な構成要素
経の活用表は、6つの活用形から構成されています。
それぞれの活用形には特定の役割があり、後ろに続く言葉によって使い分けられます。
| 活用形 | 活用語尾 | 主な接続語の例 |
|---|---|---|
| 未然形 | へ | ず(打消)、む(推量) |
| 連用形 | へ | て(接続)、たり(完了) |
| 終止形 | ふ | 。(句点)、とて(引用) |
| 連体形 | ふる | とき(名詞)、こと(名詞) |
| 已然形 | ふれ | ば(順接)、ども(逆接) |
| 命令形 | へよ | (文末で命令を表す) |
この表を見ると、未然形と連用形が同じ「へ」、終止形が「ふ」という特徴があることがわかります。
活用表を丸暗記するのではなく、このような規則性を理解することが効率的な学習につながります。
未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形の区別
6つの活用形は、それぞれ後ろに接続する言葉の種類によって決まります。
未然形の「へ」は、まだ起こっていない事柄を表す打消の助動詞「ず」や推量の助動詞「む」の前で使われます。
例:「経ず」(経たない)、「経む」(経つだろう)
連用形の「へ」は、動詞を中断して別の言葉につなげるときに使い、接続助詞「て」や完了の助動詞「たり」と組み合わさります。
例:「経て」(経って)、「経たり」(経った)
終止形の「ふ」は、文を言い切るときの形で、句点「。」の前や引用を表す「とて」などの前に置かれます。
例:「年月経ふ。」(年月が経つ)
連体形の「ふる」は、後ろに名詞が続くときの形で、「とき」「こと」「人」などの体言を修飾します。
例:「経る時」(経つ時)、「経ること」(経ること)
已然形の「ふれ」は、確定条件を表す接続助詞「ば」や逆接の「ども」の前で使われます。
例:「経れば」(経てば)、「経れども」(経つけれども)
命令形の「へよ」は、相手に命令するときの形ですが、実際の古文作品ではあまり使われません。
活用の種類とパターン
経はハ行下二段活用という活用の種類に分類されます。
下二段活用とは、活用語尾が五十音図の「エ段」と「ウ段」の2段を使って変化する活用パターンのことです。
ハ行下二段活用の場合、具体的には「へ(エ段)・へ(エ段)・ふ(ウ段)・ふる(ウ段)・ふれ(ウ段)・へよ(エ段)」となります。
下二段活用には他にも、ア行・ヤ行・ワ行・ナ行など様々な「行」のパターンがありますが、それぞれ「エ段・エ段・ウ段・ウる・ウれ・エよ」という共通の構造を持っています。
経と似た活用をする動詞には、「耐ふ(こらえる)」「堪ふ(能力がある)」などがあり、これらも同じハ行下二段活用です。
ちなみに「経」はもともと「ふ」と読むため、ハ行の活用となり、「て」と書かれていても活用表では「へ(て)」というハ行の活用形として扱います。
活用表の読み方のポイント
活用表を効果的に読み解くには、いくつかのコツがあります。
まず活用表は「語幹+活用語尾」という構造になっていることを理解しましょう。
経の場合、語幹は存在せず(または「空」と考え)、すべてが活用語尾となります。
次に、活用形の名称は接続する言葉から付けられていることを知っておくと覚えやすくなります。
例えば「未然形」は「未だ然(しか)らず」、つまり「まだそうなっていない」という意味から、打消の「ず」に接続する形だとわかります。
また、終止形と連体形の区別は初学者が最も間違えやすいポイントです。
「ふ」で終われば終止形、「ふる」で終われば連体形と覚えておきましょう。
文章中では「経ふ。」のように句点で終わるか、「経ふる時」のように後ろに名詞が続くかで判断できます。
3.経 活用 表の効率的な覚え方

語呂合わせを使った暗記法
経の活用を覚えるための有効な語呂合わせがあります。
最も一般的なのは「へ・へ・ふ・ふる・ふれ・へよ」をリズムよく繰り返し唱える方法です。
この6つの形を歌のように何度も口ずさむことで、自然と体に染み込ませることができます。
また、一文字動詞の「得(う)・寝(ぬ)・経(ふ)」をまとめて覚える方法も効果的です。
これらは「え・え・う・うる・うれ・えよ」「ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ」「へ・へ・ふ・ふる・ふれ・へよ」と、同じパターンで活用するため、3つセットで暗記すれば効率が上がります。
さらに覚えやすくするために「得ねば経ねばならない」(得なければ経なければならない)のような文を作って、3つの動詞を関連付けて記憶する方法もあります。
語呂合わせは人それぞれ覚えやすいものが違うので、自分だけのオリジナルを作ってみるのもおすすめです。
活用形の規則性を理解するコツ
経の活用を丸暗記するのではなく、規則性を理解することで記憶の定着率が格段に上がります。
下二段活用の最大の特徴は、「エ段・エ段・ウ段・ウ段・ウ段・エ段」という音の並びです。
この規則性を意識すると、「へ(エ段)・へ(エ段)・ふ(ウ段)・ふる(ウ段)・ふれ(ウ段)・へよ(エ段)」という形が自然に導き出せます。
また、未然形と連用形が同じ「へ」になること、連体形は終止形に「る」がつく形になることなど、形の類似性に注目するのも効果的です。
現代語の動詞活用と比較してみるのも理解を深めるコツです。
現代語では「経る」という動詞は一般的ではありませんが、「経過する」「経由する」という熟語から「経る」という動詞の存在を類推できます。
さらに、ハ行の音の変化(ハ→ワの変化など)を理解しておくと、「へ」が「て」と表記されることがある理由もわかってきます。
実際の例文で覚える実践的学習法
活用表を単独で暗記するよりも、実際の古文作品の文脈の中で学ぶ方が記憶に残りやすくなります。
有名な例文として、『伊勢物語』の「日ごろ経て、宮に帰り給ふけり」(数日経って、宮中の御殿にお帰りになった)があります。
この「経て」は連用形で、接続助詞「て」と組み合わさって時間の経過を表しています。
また『土佐日記』の「黒崎の松原を経て行く」(黒崎の松原を通り過ぎて行く)では、「経て」が場所を通過する意味で使われています。
このように同じ「経て」でも文脈によって意味が変わることを、例文を通じて理解しましょう。
さらに「年月経れば」(年月が経てば)のような已然形の用例や、「経ること三年」(経つこと三年)のような連体形の用例も、実際の文章で確認することが大切です。
教科書や問題集に出てくる「経」の用例を見つけたら、その都度活用形を確認する習慣をつけると、自然と活用表が身につきます。
間違えやすいポイントと対策
経の活用で最も間違えやすいのは、「経て」という形を見たときにハ行の活用だと気づかないことです。
「て」という文字だけを見るとタ行に見えますが、これはハ行下二段活用の連用形「へ」が歴史的仮名遣いで「て」と表記されているだけなのです。
この誤解を防ぐためには、必ず漢字の「経」と結びつけて覚えることが重要です。
次に間違えやすいのは、終止形「ふ」と連体形「ふる」の使い分けです。
文末に来れば終止形、後ろに名詞が続けば連体形と覚えておきましょう。
また、「経」と同じ一文字動詞の「得(う)」「寝(ぬ)」と混同しないように注意が必要です。
これらは活用のパターンは同じですが、意味と読み方が全く異なります。
対策としては、それぞれの動詞の基本的な意味を必ずセットで覚えることです。
「得」は「手に入れる」、「寝」は「寝る・横になる」、「経」は「時が経つ・通る」と意味を明確にしておけば、文脈から正しく判断できるようになります。
4.経 活用 表を使った実践問題と解説

基本問題で確認する活用形の判別
それでは実際に経の活用形を判別する問題に挑戦してみましょう。
問題1:「三年経て、ようやく会えり」の「経て」は何形か答えよ。
答え:連用形
解説:接続助詞「て」に接続しているため連用形です。「経」+「て」という構造になっています。
問題2:「月日の経ること早し」の「経る」は何形か答えよ。
答え:連体形
解説:後ろに名詞「こと」が続いているため連体形です。「ふる」という形になっています。
問題3:「時経れば、人も変はる」の「経れ」は何形か答えよ。
答え:已然形
解説:接続助詞「ば」に接続しているため已然形です。「ふれ」という活用語尾になっています。
問題4:「一日も経ず」の「経」は何形か答えよ。
答え:未然形
解説:打消の助動詞「ず」に接続しているため未然形です。「へ」という活用語尾になっています。
これらの基本問題をマスターすることで、文章中の「経」を正確に識別できるようになります。
入試頻出の応用問題
次に、実際の入試でよく出題される応用的な問題を見てみましょう。
問題5:「年の経ぬれば」における「経」の活用の種類、活用形、意味を答えよ。
答え:ハ行下二段活用、連用形、時が経つ
解説:「経」に完了の助動詞「ぬ」(連用形接続)が付き、さらに已然形「れ」、接続助詞「ば」が続いています。
この場合の「経」は「へ(連用形)」+「ぬれば」という構造です。
問題6:「何日経ぬらむ」の「経」を使った表現の意味を現代語訳せよ。
答え:何日経ってしまったのだろうか
解説:「経」(へ)+「ぬ」(完了)+「らむ」(現在推量)という構造で、時間の経過を推量する表現です。
問題7:次の文を品詞分解せよ。「日ごろ経て後、都に帰る」
答え:
- 日ごろ(名詞)
- 経(動詞・ハ行下二段活用・連用形)
- て(接続助詞)
- 後(名詞)
- 都(名詞)
- に(格助詞)
- 帰る(動詞・ラ行四段活用・連体形)
解説:「経て」全体で「経って」という意味になり、時間の経過を表しています。
このような応用問題に対応するためには、活用表の丸暗記だけでなく、文法的な構造を理解する力が必要です。
活用表を使った文章読解のコツ
活用表の知識を実際の古文読解に活かすためのコツをご紹介します。
まず、文章中で「へ」「ふ」「ふる」などの平仮名を見つけたら、これが動詞「経」かもしれないと疑う習慣をつけましょう。
前後の文脈から「時間の経過」や「場所の通過」を表している可能性が高ければ、動詞「経」だと判断できます。
次に、活用形を判別したら必ず後続の語との接続関係を確認しましょう。
例えば「経て」なら連用形なので、後ろに「たり」「ぬ」などの助動詞や「て」などの接続助詞が続くはずです。
また、「経る」という連体形を見つけたら、必ず後ろに体言(名詞)が隠れていると考えましょう。
「経る時」「経る年」のように、時間に関する名詞と組み合わさることが多いです。
さらに、同じ文章内に「経」が複数回出てくる場合、それぞれの活用形と意味を比較してみると、文章全体の時間の流れが見えてきます。
活用形の違いを意識することで、より深い読解ができるようになるのです。
まとめ
この記事で解説した経の活用表について、重要なポイントをまとめます。
- 経はハ行下二段活用で「へ・へ・ふ・ふる・ふれ・へよ」と活用する
- 最頻出の意味は「時が経つ」で、次に「通る」という意味がある
- 活用形は後続の語との接続関係で決まり、6つの形を使い分ける
- 未然形と連用形は同形の「へ」、終止形は「ふ」、連体形は「ふる」となる
- 語呂合わせと規則性の理解を組み合わせることで効率的に暗記できる
- 実際の例文で学習することで活用形の使い方が身につく
- 「経て」という表記を見たときにハ行活用だと気づくことが重要
- 活用形の判別は入試頻出問題なので確実にマスターする必要がある
- 文章読解では前後の文脈と接続関係から活用形を判断する
- 一文字動詞の「得・寝・経」はセットで覚えると効率が良い
経の活用表は古文文法の基本中の基本です。
この記事で学んだ知識を活かして、ぜひ古文読解力を高めていってください。
何度も繰り返し練習することで、必ず活用形を自然に判別できるようになりますよ。
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