あなたは「アルバイトやパートで週20時間を1回だけ超えてしまった。これって社会保険に加入しなきゃいけないの?」と不安に思ったことはありませんか?結論、1回だけ超えただけでは社会保険に加入する必要はありません。この記事を読むことで週20時間の判定基準や、常態化した場合の対応方法、扶養への影響がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。

1.週20時間を1回だけ超えてしまった場合の基本知識

1.週20時間を1回だけ超えてしまった場合の基本知識

週20時間超えの判定基準とは

週20時間という基準は、社会保険や雇用保険の加入を判定する重要なラインです。

この20時間は、あくまで「所定労働時間」で判断されます。

所定労働時間とは、雇用契約書や就業規則に記載されている、会社が定めた通常の労働時間のことです。

週20時間以上の所定労働時間で働く従業員は、一定の条件を満たすと社会保険への加入義務が発生します。

ただし、従業員数51人以上の企業であること、月額賃金が8.8万円以上であること、2ヶ月を超える雇用見込みがあることなど、他の条件も同時に満たす必要があります。

逆に言えば、所定労働時間が週20時間未満であれば、基本的に社会保険加入の対象外となるのです。

所定労働時間と実労働時間の違い

判定に使われるのは「所定労働時間」であり、「実労働時間」ではありません。

所定労働時間は雇用契約書に明記された労働時間で、残業や臨時の勤務は含まれません。

一方、実労働時間は実際に働いた時間の合計で、残業や休日出勤なども含まれます。

たとえば、雇用契約で週15時間と定められている場合、繁忙期に残業して実際に週25時間働いたとしても、所定労働時間は週15時間のままです。

このため、一時的に実労働時間が週20時間を超えても、すぐに社会保険に加入する必要はありません。

ただし、恒常的に実労働時間が週20時間以上になる状態が続く場合は、別の判定基準が適用されることがあります。

1回だけ超えた場合は社会保険に加入する必要はない

結論として、週20時間を1回だけ超えただけでは社会保険への加入義務は発生しません。

社会保険の加入判定は、継続的な労働状態を前提としているためです。

繁忙期や欠員補充などで一時的にシフトが増え、ある週だけ20時間を超えてしまったとしても、それは一時的な超過とみなされます。

雇用契約書上の所定労働時間が週20時間未満であれば、原則として社会保険の加入対象にはなりません。

ただし、この「1回だけ」という状況が毎月のように繰り返される場合は、実質的に常態化していると判断される可能性があるため注意が必要です。

会社から特に何も言われない場合でも、心配な方は人事担当者に確認することをおすすめします。

雇用保険における週20時間の扱い

雇用保険についても、週20時間以上の所定労働時間が加入要件の一つとなっています。

雇用保険の加入条件は、31日以上の雇用見込みがあり、週の所定労働時間が20時間以上であることです。

社会保険と同様に、判定基準は雇用契約書に記載された所定労働時間です。

1回だけ実労働時間が週20時間を超えた場合でも、雇用保険に加入する必要はありません。

ただし、実労働時間が2ヶ月連続で週20時間以上となり、今後も継続する見込みがある場合は、3ヶ月目から雇用保険の加入対象となる可能性があります。

雇用保険に加入すると、失業保険や育児休業給付などの給付を受けられるメリットがある一方で、毎月の給与から保険料が天引きされることになります。

2.週20時間超えが常態化した場合の影響

2.週20時間超えが常態化した場合の影響

2ヶ月連続で超えた場合の社会保険加入ルール

実労働時間が2ヶ月連続で週20時間以上になった場合、特別なルールが適用されます。

雇用契約上の所定労働時間が週20時間未満であっても、実際の労働時間が2ヶ月連続で週20時間以上となり、引き続き同様の状態が続くと見込まれる場合は要注意です。

厚生労働省の見解によると、このような状況では実質的に週20時間以上の労働が常態化していると判断されます。

具体的には、1月と2月の実労働時間が週20時間以上で、3月以降も同様の勤務が見込まれる場合、3ヶ月目から社会保険の加入対象となります。

このルールは、雇用契約書の内容と実態が乖離している状況を是正するために設けられています。

会社側も社会保険事務所の調査で指摘される可能性があるため、2ヶ月連続で超過している従業員には加入を促すケースが多いです。

3ヶ月目から加入が必要になるケース

2ヶ月連続で実労働時間が週20時間以上となった場合、3ヶ月目から社会保険への加入手続きが必要になります。

たとえば、4月と5月の実労働時間が週20時間以上で、6月も超える見込みがある場合、6月から社会保険の被保険者となります。

この時点で、他の加入要件(従業員数51人以上、月額賃金8.8万円以上、学生でないこと等)も満たしていれば、社会保険への加入が義務付けられます。

加入手続きは会社が行いますが、従業員本人も健康保険証の切り替えなどの対応が必要です。

扶養に入っている方の場合、勤務先の社会保険に加入することで、配偶者や親の扶養から外れることになります。

この変更により、家族全体の保険料負担が変わる可能性があるため、事前に家族と相談しておくことが重要です。

社会保険料はいくら引かれるのか

社会保険に加入すると、毎月の給与から健康保険料と厚生年金保険料が天引きされます。

年収106万円の場合、社会保険料は年間で約15万円(月額約1.3万円)になります。

年収115万円の場合は年間で約17万円(月額約1.4万円)、年収130万円の場合は年間で約19万円(月額約1.6万円)が目安です。

保険料は標準報酬月額に基づいて計算され、事業主と従業員が折半して負担します。

40歳以上65歳未満の方は、健康保険料に加えて介護保険料も徴収されるため、さらに負担が増えます。

扶養に入っていた方が社会保険に加入すると、年収によっては手取り額が減少してしまう「働き損」の状態になる可能性があります。

扶養から外れる可能性について

勤務先の社会保険に加入すると、配偶者や親の扶養から外れることになります。

扶養に入っている場合、自分自身で保険料を支払う必要がなく、健康保険証も扶養者の保険に含まれています。

しかし、勤務先の社会保険に加入すると、自分で健康保険料と厚生年金保険料を支払うことになります。

年収130万円を少し超える程度の収入だと、社会保険料の負担により、扶養内で働いていた時よりも手取りが減ってしまうケースがあります。

たとえば年収130万円で社会保険に加入すると手取りは約110万円になりますが、年収120万円で扶養内で働いていれば手取りは約118万円です。

扶養を抜ける場合は、手取りが減らないよう年収150万円以上を目指してガッツリ働くか、扶養内(年収130万円未満)に抑えるかの選択が重要になります。

3.週20時間を超えないための対策方法

3.週20時間を超えないための対策方法

雇用契約書の所定労働時間を確認する

まず最初に、自分の雇用契約書に記載されている所定労働時間を必ず確認しましょう。

雇用契約書には、週あたりの所定労働時間や月あたりの所定労働日数が明記されています。

この契約内容が週20時間未満であれば、基本的に社会保険加入の対象外となります。

契約書が手元にない場合は、会社の人事担当者に確認して、コピーをもらっておくことをおすすめします。

月単位で所定労働時間が決められている場合は、その時間を12分の52で割ることで週の所定労働時間を算出できます。

また、契約内容を変更する際には必ず書面で確認し、週20時間を超える変更になっていないかチェックしましょう。

シフト調整で労働時間をコントロールする

週20時間を超えないよう、シフト管理者や上司と相談してシフトを調整しましょう。

パートやアルバイトの場合、シフト制で働いているケースが多いため、事前に希望を伝えることで労働時間をコントロールできます。

週4日×5時間=20時間ちょうどになるため、週4日×4時間や週3日×6時間など、20時間未満に抑える組み合わせを考えましょう。

ただし、人手不足の職場では追加シフトを頼まれることもあるため、断る勇気も必要です。

社会保険に加入したくない理由(扶養内で働きたい等)を事前に上司や店長に伝えておくと、無理なシフトを入れられにくくなります。

シフト表が出たら必ず確認し、週20時間を超えていないかチェックする習慣をつけましょう。

繁忙期の一時的な超過には注意が必要

繁忙期や欠員補充で一時的にシフトが増えること自体は問題ありませんが、それが続くと常態化とみなされます。

たとえば年末年始や夏休みなど、特定の時期だけ週20時間を超える程度であれば、社会保険加入の対象にはなりません。

しかし、2ヶ月連続で週20時間以上の勤務が続き、今後も継続する見込みがあると判断されると、3ヶ月目から加入対象となります。

繁忙期のシフト増加を依頼された場合は、期間限定であることを確認し、必要に応じて書面で残しておくと安心です。

また、繁忙期後は必ず通常のシフトに戻してもらうよう、事前に約束しておきましょう。

連続して超過している状況に気づいたら、すぐに上司に相談して翌月のシフトを調整してもらうことが大切です。

上司や人事に相談して働き方を見直す

労働時間について不安や疑問がある場合は、遠慮せずに上司や人事担当者に相談しましょう。

扶養内で働きたい、社会保険に加入したくないなどの希望は、正直に伝えることが重要です。

多くの企業では、従業員の希望に応じた働き方を調整してくれる仕組みがあります。

相談する際は、「扶養内で働きたいので、週の労働時間を18時間程度に抑えたい」など、具体的な希望を伝えると調整しやすくなります。

会社側も社会保険の手続きコストがかかるため、従業員の希望を尊重してくれるケースが多いです。

ただし、人手不足の状況では希望通りにならないこともあるため、その場合は他のパート先を検討するなど、自分の働き方を見直す選択肢も考えましょう。

4.よくある疑問と注意点

4.よくある疑問と注意点

残業や休日出勤は20時間に含まれるのか

所定労働時間の判定において、残業や休日出勤は基本的に含まれません。

社会保険や雇用保険の加入判定に使われるのは、雇用契約書に記載された「所定労働時間」です。

残業、休日出勤、繁忙期の追加シフトなどは、所定労働時間には含まれないため、一時的にこれらで週20時間を超えても問題ありません。

ただし、恒常的に残業が発生し、実労働時間が2ヶ月連続で週20時間以上になった場合は、3ヶ月目から加入対象となる可能性があります。

また、所定内賃金(月額8.8万円)の判定においても、残業代や休日出勤手当、深夜割増賃金は含まれません。

基本給と通常の手当のみで月額8.8万円未満であれば、残業代を含めて8.8万円を超えても社会保険の加入条件には該当しません。

月額8.8万円の壁との関係性

週20時間以上という条件に加えて、月額賃金8.8万円以上という条件も同時に満たす必要があります。

週20時間以上働いていても、月額賃金が8.8万円未満であれば、社会保険の加入対象にはなりません。

逆に、月額賃金が8.8万円以上でも、週の所定労働時間が20時間未満であれば、加入対象外です。

月額8.8万円を年収に換算すると約106万円となるため、「106万円の壁」と呼ばれています。

この月額賃金には、基本給と諸手当(役職手当、職務手当など)が含まれますが、通勤手当、残業代、賞与、家族手当、精皆勤手当は除外されます。

両方の条件を満たさないように働くことで、社会保険への加入を回避できます。

学生アルバイトの場合の特例

昼間の学校に通う学生は、原則として社会保険の加入対象から除外されます。

これは、学生は経済的に自立しておらず、社会保険に加入する必要がないと考えられているためです。

ただし、すべての学生が除外されるわけではなく、いくつかの例外があります。

夜間学校、定時制、通信制の学校に通う学生は、社会保険の加入対象となります。

また、休学中の学生や、会社の承認を受けて雇用関係を維持したまま大学院に在学する従業員も加入対象です。

さらに、卒業見込証明書を提出済みで、卒業前から就職することが決まっている学生も、実質的に社会人とみなされ加入対象となります。

会社から何も言われない場合の対応

週20時間を超えているのに会社から何も言われない場合でも、自分から確認することが大切です。

会社側が労働時間の管理を徹底していない場合や、社会保険の加入義務を認識していないケースもあります。

実際に2ヶ月連続で週20時間以上働いている状況であれば、3ヶ月目から本来は社会保険に加入すべき状態かもしれません。

会社が手続きを怠っている場合、後から遡って加入手続きが必要になり、保険料を遡及して支払うことになる可能性があります。

不安な場合は、人事担当者に「自分は社会保険の加入対象になりますか?」と直接確認しましょう。

また、年金事務所や労働基準監督署に相談することで、正しい加入判定について専門的なアドバイスを受けることもできます。

まとめ

  • 週20時間を1回だけ超えても社会保険に加入する必要はない
  • 判定基準は雇用契約書の「所定労働時間」であり、残業は含まれない
  • 2ヶ月連続で実労働時間が週20時間以上になると3ヶ月目から加入対象
  • 社会保険に加入すると年収106万円で年間約15万円の保険料負担が発生
  • 扶養に入っている場合、加入により手取りが減る可能性がある
  • 雇用契約書の所定労働時間を必ず確認して週20時間未満に抑える
  • シフト調整や上司への相談で労働時間をコントロールできる
  • 月額賃金8.8万円未満であれば週20時間以上でも加入対象外
  • 昼間の学校に通う学生は原則として社会保険の加入対象から除外
  • 会社から何も言われなくても自分から確認することが重要

週20時間の判定基準を正しく理解し、自分の働き方に合わせて適切に対応しましょう。不安なことがあれば、遠慮せずに会社や専門機関に相談してくださいね。あなたの働き方が、あなたにとって最適なものになることを願っています。

関連サイト
社会保険適用拡大 特設サイト – 厚生労働省

投稿者 torise

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