あなたは「使用済み切手をどうやって処分すればいいの?」と思ったことはありませんか?結論、使用済み切手は郵便局では基本的に回収していませんが、NPO法人や企業の回収ボックスに寄付できます。この記事を読むことで使用済み切手の正しい寄付方法や回収場所がわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。

1.使用済み切手回収は郵便局でできる?基本を知ろう

1.使用済み切手回収は郵便局でできる?基本を知ろう

郵便局では使用済み切手の回収は基本的に行っていない

郵便局では使用済み切手の回収サービスを基本的に実施していません。

郵便局は未使用の切手やハガキの交換業務は行っていますが、使用済み切手については回収や買い取りの対象外となっています。

ただし、一部の郵便局では地域のボランティア団体と連携して回収ボックスを設置している場合があるため、最寄りの郵便局に問い合わせてみる価値はあります。

使用済み切手を処分したい場合は、NPO法人や国際協力団体への寄付を検討するのが最も一般的な方法です。

一部の郵便局では地域のボランティア団体と連携した回収ボックスがある

全国すべての郵便局ではありませんが、地域のボランティア団体と連携して使用済み切手の回収ボックスを設置している郵便局も存在します。

これらの回収ボックスは郵便局が直接運営しているのではなく、地域の社会福祉協議会やNPO法人が設置・管理しているケースがほとんどです。

設置の有無は地域によって異なるため、利用を希望する場合は事前に最寄りの郵便局に確認するか、掲示板などで情報を確認してください。

回収ボックスがある場合は、買い物のついでなど日常生活の中で気軽に寄付できる便利な方法となります。

使用済み切手が寄付として役立つ仕組みとは

使用済み切手は切手コレクターに販売されることで現金化され、NPO法人などの活動資金として役立てられます。

一見すると価値がないように思える使用済み切手ですが、国内外の切手収集家にとっては記念切手や消印の日付などに価値があります。

寄付団体は全国から集められた使用済み切手をコレクターや専門業者に販売し、その収益を医療支援や教育支援、環境保護活動などの資金に充てています。

例えば、使用済み切手1kgは約1,000円から1,500円程度に換金され、途上国での医療従事者の育成や子どもたちへのワクチン提供などに活用されています。

小さな切手でも多くの人が協力することで、大きな社会貢献につながる仕組みです。

未使用切手と使用済み切手の違いと扱い方

未使用切手と使用済み切手では寄付する際の扱い方や活用方法が異なります。

未使用切手は郵便局で新しい切手やハガキに交換され、寄付団体の通信費として直接利用できます。

一方、使用済み切手はコレクター向けに販売されて換金される仕組みとなっています。

未使用切手を寄付する際は額面別に分類すると寄付先での作業がスムーズになります。

使用済み切手は台紙から剥がさず、封筒やハガキごと切り取った状態で寄付するのがポイントです。

どちらも日本の切手と海外の切手を分けて整理すると、寄付団体の仕分け作業を効率化できます。

2.使用済み切手の正しい切り方と準備方法

2.使用済み切手の正しい切り方と準備方法

切手の周囲を5mm〜1cm残して台紙ごと切り取る

使用済み切手を寄付する際は、切手の周囲を5mmから1cm程度残して台紙(封筒やハガキ)ごと切り取ってください。

切手を台紙から剥がしてしまうと、寄付できない場合や価値が下がってしまう可能性があるため注意が必要です。

切り取る際は、切手のギザギザ部分が欠けないように丁寧にハサミを使いましょう。

周囲を1cm程度残すことで、切手収集家が求める状態を保つことができ、換金時の価値を高めることにつながります。

消印が途切れても問題ない理由

切手を切り取る際、消印が途中で途切れてしまっても基本的には問題ありません。

切手収集家が主に求めているのは切手そのものであり、消印が完全に残っている必要はないからです。

ただし、余裕があれば消印全体を残すように切り取ると、切手の価値がさらに高まる可能性があります。

迷った場合は、あと少し大きめに切れば消印が入るというときは、なるべく残すようにしてください。

完璧を目指す必要はないため、切手のギザギザ部分を欠かさないことを最優先に考えましょう。

切手のギザギザ部分を欠かさないための注意点

切手の周囲にあるギザギザ部分(目打ち)を欠かさないようにすることが最も重要なポイントです。

ギザギザが少しでも欠けている切手は、多くの寄付団体で回収対象外となってしまいます。

切り取る際は、切手本体から5mm以上離れた位置でハサミを入れるよう心がけてください。

急いで切り取るとギザギザを傷つけやすいため、時間に余裕を持って丁寧に作業することが大切です。

日本切手と海外切手は分けて整理する

寄付する際は、日本の切手と海外の切手を分けて整理すると寄付団体の作業が効率化されます。

日本の切手には「日本郵便」の記載があるため、見分けることができます。

小さな袋やビニール袋などに分けて入れ、それぞれにラベルを付けておくとさらに親切です。

未使用切手の場合は、さらに額面別に分類すると受け取り側の負担が軽減されます。

使用済み切手は額面ごとに仕分けする必要はありませんが、日本と海外の区別だけは行ってください。

寄付できない切手の種類を知っておこう

すべての切手が寄付対象になるわけではないため、寄付できない切手の種類を事前に把握しておきましょう。

以下のような切手は寄付できません。

  • 破れている切手
  • 汚れがひどい切手
  • ギザギザ部分が欠けている切手
  • メータースタンプ(郵便局名が書かれた赤いスタンプ)
  • 収入印紙
  • 官製ハガキにあらかじめ印刷されている切手部分

特にメータースタンプは切手ではないため、回収対象外です。

判断に迷う場合は、寄付先の団体に問い合わせるか、そのまま送付すれば団体側で判別してくれます。

3.使用済み切手の主な寄付先と回収ボックス設置場所

3.使用済み切手の主な寄付先と回収ボックス設置場所

NPO法人や国際協力団体への郵送による寄付方法

使用済み切手を郵送で寄付できるNPO法人や国際協力団体が全国に多数あります。

主な寄付先としては以下の団体があります。

  • 日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)
  • 認定NPO法人シャプラニール
  • 認定NPO法人世界の子どもにワクチンを日本委員会
  • 日本国際ボランティアセンター(JVC)
  • 公益財団法人緑の地球防衛基金

郵送による寄付の場合、送料は寄付者の負担となるケースがほとんどです。

ある程度の量をまとめてから送ると、送料を効率的に活用できます。

各団体の公式サイトで送付先住所や詳しい寄付方法を確認してから送付してください。

イオンやドコモなど企業の店舗に設置された回収ボックス

イオンモールやドコモショップなど、企業が運営する店舗の一部には使用済み切手の回収ボックスが設置されています。

イオンモールでは地域住民が買い物のついでに気軽に寄付できるよう、一部店舗に回収ボックスを設置しています。

ドコモショップでも地域活動の一環として、使用済み切手の回収を行っている店舗があります。

これらの回収ボックスを利用すれば、送料負担なく手軽に社会貢献ができる点が大きなメリットです。

ただし、すべての店舗に設置されているわけではないため、利用前に各店舗に確認することをおすすめします。

市区町村の社会福祉協議会ボランティアセンターでの回収

多くの市区町村にある社会福祉協議会のボランティアセンターでも使用済み切手の回収を行っています。

回収された切手は換金され、地域の福祉活動やボランティア団体への活動費助成に役立てられます。

主な設置場所は以下の通りです。

  • 市区町村のボランティアセンター
  • 保健福祉センター内のボランティアセンター
  • 市民活動センター

回収ボックスは受付カウンターや入口付近に設置されていることが多く、開館時間内であればいつでも寄付できます。

自分が住む地域の社会福祉協議会の公式サイトで回収の有無を確認してみましょう。

ユニセフや日本郵趣協会などの主要な寄付先団体

ユニセフや日本郵趣協会も使用済み切手の寄付を積極的に受け付けている主要団体です。

千葉県ユニセフ協会では、使用済み切手1kgあたり国内切手で500円、外国切手で1,000円として募金に役立てています。

寄付された切手は企業や団体が協力して整理し、重量単位で換金され、ユニセフの募金活動に充てられます。

日本郵趣協会は1946年から70年以上にわたり切手の研究を行っている公益財団法人で、集めた切手をイベントなどで世界各国の切手収集家に販売しています。

換金された代金は「手紙を書こう!プロジェクト」の事業費として活用されており、文化的な活動にも貢献しています。

4.使用済み切手の寄付がもたらす社会貢献の具体例

4.使用済み切手の寄付がもたらす社会貢献の具体例

使用済み切手1kgでどれくらいの金額になるのか

使用済み切手1kgは、寄付団体や切手の種類によって約1,000円から2,000円程度に換金されます。

具体的な換金額の目安は以下の通りです。

切手の種類 1kgあたりの換金額
日本の使用済み切手 約1,000円〜1,500円
海外の使用済み切手 約2,000円

日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)では、個人の切手収集家に協力してもらうことで業者買取よりも高額な換金を実現しており、5,000枚の使用済み切手で約1,800円になります。

一見少額に感じるかもしれませんが、全国から多くの人が寄付することで大きな支援の力となります。

ワクチン支援や医療従事者育成に役立つ実例

使用済み切手の寄付は途上国でのワクチン支援や医療従事者の育成に直接役立っています。

認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」では、使用済み切手1kgを約1,500円に換金し、75人の子どもたちにワクチンを贈ることができます。

日本キリスト教海外医療協力会での具体的な活用例は以下の通りです。

  • 使用済み切手5,000枚(約1,800円)→タンザニアの看護学生1人の1年分の教科書代
  • 使用済み切手12,000枚→インドネシアの助産師学校の授業料1ヶ月分
  • 使用済み切手20,000枚→ウガンダの助産師学校の授業料半年分

このように、使用済み切手の寄付が海外の医療事情に恵まれない地域での人材育成に大きく貢献しています。

途上国の子どもたちへの教育支援につながる仕組み

使用済み切手の換金益は途上国の子どもたちへの教育支援にも活用されています。

認定NPO法人シャプラニールでは、日本の使用済み切手1kg(約1,500円)で、6人がハザードマップ(防災地図)の作り方を学ぶ2日間の研修を受けることができます。

海外の使用済み切手1kg(約2,000円)では、家事使用人として働く少女たちが料理教室2回分の食材を購入できます。

バングラデシュで家事使用人として働く少女への教育支援や、ネパールの洪水が多い地域での防災教育など、多岐にわたる支援活動に役立てられています。

日本国際ボランティアセンター(JVC)では、使用済み切手1kgで水が少ない地域での野菜栽培研修を2回実施できる資金となります。

使用済み切手の寄付を通じたSDGsへの貢献

使用済み切手の寄付活動は、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも貢献しています。

特に「SDGs目標12(つくる責任つかう責任)」に直接関連しており、資源の有効活用と廃棄物削減の観点から環境保護にもつながります。

使用済み切手を捨てずに寄付することで、以下のSDGs目標達成に貢献できます。

  • 目標1:貧困をなくそう
  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標12:つくる責任つかう責任
  • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

小さな行動でも、多くの人が参加することで大きな社会変革につながります。

家庭や職場で集めた使用済み切手を寄付することは、誰でも簡単に始められる国際協力の第一歩です。

まとめ

この記事のポイントをまとめます。

  • 郵便局では基本的に使用済み切手の回収は行っていないが、一部では地域団体と連携した回収ボックスがある
  • 使用済み切手は切手コレクターに販売され、1kgあたり約1,000円〜2,000円に換金される
  • 切手の周囲を5mm〜1cm残して台紙ごと切り取り、ギザギザ部分を欠かさないことが重要
  • 日本切手と海外切手を分けて整理すると寄付先の作業が効率化される
  • NPO法人への郵送、イオンやドコモの回収ボックス、社会福祉協議会など複数の寄付方法がある
  • 使用済み切手の換金益は途上国でのワクチン支援や医療従事者育成に活用される
  • 5,000枚の使用済み切手でタンザニアの看護学生1人の1年分の教科書代になる
  • 使用済み切手の寄付はSDGs目標12(つくる責任つかう責任)の達成にも貢献する
  • 破れた切手やギザギザが欠けた切手、メータースタンプは寄付対象外
  • 少量でも寄付は大歓迎で、多くの人の協力が大きな支援の力となる

使用済み切手の寄付は、誰でも簡単に始められる社会貢献活動です。

捨ててしまいがちな使用済み切手が、世界中の困っている人々を支える大きな力になります。

あなたも今日から、家庭や職場で使用済み切手を集めて寄付してみませんか。

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投稿者 torise

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